お知らせ

2020-07-30 18:30:00
宮司の月便り(7月)

古宮神社では、令和の御大典記念事業として、正面玉垣の補修等を計画しました。この玉垣は、昭和三年の昭和天皇の御即位をお祝いして整備されました。今の氏子の皆さんの祖父や曽祖父の御名前が刻まれています。百年近くが経過して傷みが目立ってきたので、この補修を計画したのです。昨年から総代さんたちと相談を重ねてきたのですが、計画の発表が新型コロナの流行と重なり、政府の緊急事態宣言と募財期間が重なってしまいました。

この間、氏子区域では田植えの農繁期でもあり、一年で最も忙しい時期です。このような非常事態の中にも拘わりませず、六月末の大祓までには、目標額を超える御奉賛を寄せていただき、有難く衷心より御礼を申し上げたいと思います。早速、総代の方々と相談して事業の推進に努める所存ですので、よろしくお願い申し上げます。

本年の御例祭は、二十八日の宵宮祭を自粛して開催し、夜店や奉納演芸は行わず、神事は行いますので、三々五々お参りいただければ、と思います。二十九日の神事も恒例の通りで、保育園園児の神楽舞の奉納も予定しています。

   

田植えが済み、一カ月が経過して、長梅雨のため日照不測が懸念されますが、日ごとに株分れし、すくすくと育つ苗に力強さを感じます。熊本や西日本では豪雨の被害が発生し、多くの人が被災されました。心からお見舞申し上げ、一日も早い復旧を祈りたいと思います。

新型コロナウイルスの蔓延は、しばらく続きそうな状況です。お互いに予防を徹底して、感染防止に努めたいと思います。御大典記念事業は、八月の御例祭以降に本格的に進めて、秋の新嘗祭までには、完成したいと思っています。御奉賛賜わりました皆様に重ねて御礼を申し上げます。又、氏子崇敬者の皆様の一層の御健康をお祈り申し上げます。


2020-06-28 13:00:00
宮司の月便り(6月)

 

 6月21日、氏子の方々の御奉仕により、社頭に茅の輪が完成した。まもなく大祓なので、有難く思っている。当地区では、田植えがほとんど済み、田んぼには早苗が風に揺れている。1週前位に植えられた苗は、しっかりと根を張り、成長力の強さを感じさせられる。例年だと田植えが済むと、「さなぶり」と呼ぶ祝宴が、各家庭や共同作業をした家どうしで行われる。今年は、新型コロナウイルスの影響で、あまりにぎやかな行事は自粛のようだ。

 

 60年前の田植え風景を思い出すと、地区の田んぼに一斉に水が引かれ、代掻きが始まる。耕運機での代掻きであった。田植えは、一家総出で、近所の家との共同作業だった。時には助っ人があり、親戚の人やすでに田植えが終わった家の人も加わり、大勢で田植えをして行く。朝食やお昼は田んぼの傍らで、弁当を食べて済ませた。代掻き、苗取り、田植えと段取り良く、各田んぼに早苗が植えられて行く。すべての田んぼに早苗が植えられると、喜びは一入であった。子供心にも、大人たちの無事に田植えが済んだ安堵と喜びを感じられた。

 

 泥で汚れた手足を洗い、田植えに使った農具を清めてから、「さなぶり」の祝いとなった。祖父母、両親、共同作業をした家の家族、助っ人の方々、もちろん子供たちも加わっての祝宴で、楽しかった。この後が束の間の休息の時で、成長する早苗と共に雑草が生えてくるので、すぐに草取りが忙しくなる。この間に大祓が行われる。

 

 まもなく大祓である、新型コロナウイルスの蔓延がまだ収まらないので、しっかりとお祓いしていただき、健康にお過ごしくださるよう、お祈りしたいと思います。氏子崇敬者の皆様のご健勝を祈念申し上げます。そして、秋の豊作を重ねて祈りたい。

 


2020-06-21 18:30:00
【ご案内】夏越しの大祓・茅の輪くぐり

 

本日、夏越しの大祓の茅の輪が設置されました。 

 

大祓は、日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに身についた心身の穢れを祓い清め、人が生まれもった清い心に立ち還り、無病息災を祈る神事です。年2回、6月30日(夏越の大祓)と、12月31日(年越の大祓)に行われます。 

  

境内には氏子有志により、大きな茅の輪(ちのわ)が設置されました。茅の輪は、祓えや疫病除けの力を持つもので、これをくぐってお参りすることで、心身ともに健康で夏を過ごせるようにとの祈りが込められています。7月上旬まで設置しておりますので、茅の輪をくぐって、心身の健康と新型コロナウイルス感染症の鎮静化をお祈りしましょう。


2020-05-06 12:30:00
宮司の月便り(5月)

 5月5日は、疫神祭です。例年ですと子供たちが神社に集合して、子供たちが主役になって、お祓い行事を行います。今年は、新型コロナウイルスの感染症予防のため、子供たちへの呼びかけを行わず、氏子総代・祭事係・獅子舞保存会の方々のみでの疫神祭となりました。

 

午前8時に神社に集合し、境内の掃き掃除を行いました。新緑の境内は、落葉はありませんが、新しい芽を保護していたカバーの部分が落ちてくるので、掃き掃除も大変です。雑草も次々に生えてくるので、雑草を引き抜きながらの作業となります。

 

 その後、境内に生えている真竹5本を伐り、ここに疫神除のお札を挟み、「フセギ」を作成します。これは祈祷をした後で、集落の境に立てて、外部から悪疫の入り込むのを防ぐのです。

 

 

 

 午前9時、疫神祭を執り行い、その後獅子舞保存会の皆さんの奉仕で獅子頭を着け、行列を作り太鼓をたたきながら、地区内を一巡してお祓いを行います。例年ですと獅子頭をかぶるのは子供たちの役目で、お供の子供たちもたくさん集まり、にぎやかな声でお祓いをするのですが、今年は大人だけで、行事を行いました。

 

 神社を出発した獅子舞の行列は、集落内の南側の路地を巡り上廓(かみぐるわ)、中廓、道下廓、下廓と順に巡って、集落の寺院である梅岩院に到着し、休憩をしました。その後、星宮小学校の脇を通り、一路神社に向かって、復路は集落の北側の路を通って進みます。ここには新しく建てられた住宅が多く、垣根越しにきれいな花々が咲いているのが見えて、一年で一番いい季節を実感できます。

 

 私の子供の頃、おそらく60年位前までは、集落の一軒一軒の家の中に入り、お祓いをしていました。その頃はどこの家も土間があり、戸口(とぶぐち)と呼ばれた入り口から入り、竈のある台所まで清めて、浄めのお札と五色の幣(獅子のたてがみ)を配っていました。それ以前は、土足で座敷まで上がり祓い清めたと聞いたことがあります。

 

 今はどこの家も改装されて、きれいな玄関があり、家の中に上りますので、各家々を巡る方式は、改められてすでに60年も経過していると思います。

 

 午前11時には、獅子舞の行列は神社に戻り、恒例の通り獅子舞を神前に奉納してすべての行事を終えました。例年よりだいぶ時間短縮となりました。

 

 

 

 神社の拝殿に明治20年に奉納された絵馬があります。疫難退散感謝の文字が見えますので、前年流行したコレラに罹らなかった御礼感謝を込めたものでした。コレラの流行は、幕末からたびたびあったようで、致死率も非常に高く、「コロリ」と呼ばれました。明治19年の流行は、全国で10万人もの死者が発生したといいます。おそらく当時も疫神祭を、村中あげて熱心に行ったのだろうと想像します。おかげで村内に罹患者は無く、御礼の絵馬奉納になったのだと思います。

 

今回の新型コロナウイルスの感染症の予防策は、世界中で実施され、通常の経済活動や生活が送れないという事態にまで至っています。これまで人類は、こうしたことを何度も乗り越えてきたに違いありません。明治20年の奉納絵馬はそのことを教えてくれています。

 

本年の疫神祭は、恒例の行事を略して行いましたが、祈りの深さが違いました。恒例の行事ではありますが、田植え前のこの時期に、疫神が災いをもたらす、実際にそのようなことが数多くあったのでしょう。そうした先祖の体験にも思いを馳せることが出来ました。

 

 

 

 新型コロナウイルスの猛威はまだしばらく続きそうです。1日も早く蔓延が防止され、終息されることを祈りたいと思います。氏子崇敬者の皆様には、健康に留意され、感染予防を徹底されて、息災にお過ごしくださいますようお祈り申し上げたいと思います。

 

 また、感染防止のため御尽力されています政府地方公共団体、懸命に治療に当たっておられる医療関係者、様々な分野で社会生活を維持するために働いている方々に感謝申し上げたいと思います。

 


2020-05-06 09:30:00

令和2年5月5日 疫神祭を更新しましたのでご覧下さい。


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